法務ログ/Beyond happy paradise

法務ネタ・留学(LL.M/法務部員・弁護士)を中心に記載しています。本ブログは法的アドバイスを目的としたものではありません。https://twitter.com/Ishibayashi

留学(LLM) TOEFL対策 Listening

Listeningは苦手な方が多いですが、①英語の聴き取り能力、②単語力、③TOEFLトピックへの慣れができれば、安定的に26点以上をとることが十分可能だと思います。

 

①については、集中的に英語を聴く機会を設ける(日々の問題演習)も大事ですが、その前提としてWeb TOEFLのListening 18daysコースを受講することをお勧めします。このコースを受講し、Assignmentを含めてこなせば着実なレベルアップが図れると思います。このコースのAssignmentはかなり重い内容(講義1day分について3~4時間かかるAssignmentが科せられる)ですが、手抜きせず必ずこなすようにしてください。おそらく講義だけ聴いてもほとんど意味がありません。

 

②については、基本的にReadingと同様であり、これまでに英語を集中的に勉強したことがない場合は「DUO 3.0」から始めてください。一定程度英語を集中的に勉強をしたことがある、又は、「DUO 3.0」の単語をおさえた方は、「TOEFLテスト英単語3800」でTOEFL固有の単語をおさえてください。

 

③は公式問題集(赤+青×2)に加えて、TOEFL MAP Advanced及びDavid choあたりをこなすことをおすすめします。後2者は「ハングルプラス」というネット通販で購入可能です。また、疲れていて問題演習が難しい時にはReadingでも紹介した「TOEFLテスト基本ボキャブラリー2000」を聴くこともトッピク慣れに有益です。 

 

なお、ノートテイキングに悩む方が多いようですが、個人的には「2つの種類の何かを比較する」といったタイプのような「概念の混同が生じる可能性がある」問題以外では不要だと思います。

 

留学(LLM) TOEFL対策 Reading

おそらく日本人が一番得意な科目かと思います。

この科目の目標は、常に28点以上を取れる様になることです。Readingの28点を所与にしないと、(帰国子女等でない限り)安定的に100点を超えるのは困難だと思います。ただ、学生時代英語が苦手だった筆者でもRadingでの安定的な28点取得は可能でしたので、Readngでの28点以上獲得自体はそれほど難しいものではないと思います。

 

勉強法としては、①単語力の強化、②トッピックへの慣れ、③問題形式への慣れ、に尽きます。

 

まず、①は、これまでに英語を集中的に勉強したことがない場合は「DUO 3.0」から始めてください。これ自体をやることでTOEFLの点が上がるわけではありませんが、大前提としてこの単語帳程度の単語はおさえておく必要があります。

一定程度英語を集中的に勉強をしたことがある、又は、「DUO 3.0」の単語をおさえた方は、「TOEFLテスト英単語3800」でTOEFL固有の単語をおさえてください。この単語帳のLEVEL3+下記の②をこなすと、徐々にTOEFLのReadingの内容が分かる様になります(LEVEL3までの単語をおさえるだけで点がとれるわけではないので注意してください。)。

 

次に、②は「TOEFLテスト基本ボキャブラリー2000」から始めることをお勧めします。元々Readingがある程度できる方は公式問題集(青本)から始めても良いのですが、大抵の方はいきなり公式問題集をやっても難しすぎると思うので、まず、この「2000」程度の易しい内容から始めた方が良いと思います。

順番としては「TOEFLテスト基本ボキャブラリー2000」→「これで完璧!TOEFLテスト続基本ボキャブラリー2000語」(入手できれば)→「公式問題集」(青+赤×2)あたりがお勧めです。

 

最後に、③ですが、これは公式問題集がお勧めです。公式問題集をやり終わってしまった場合、TOEFL MAP Advanceという問題集(韓国の出版社が発行)をおすすめします。なお、韓国の出版社が発行しているTOEFL関係の本は「ハングルプラス」というネット通販で購入可能です。

 

①~③は、順番にやっていくというよりも、(1)3800のLEVEL2ぐらいをおさえた段階で、2000を読む+青本を解く、(2)3800のLEVEL3の半分ぐらいをおさえた段階で2000の続を読む+赤本1を解く、(3)3800のLEVEL3の全体をおさえた段階で赤本2を解く、(4)3800を総復習しつつ、MAPを解く、というように並行的にやるイメージです。

 

 

留学(LLM) TOEFL対策 総論

ごく普通の弁護士又は法務部員が上位校(T14あたり)のLLMに進学しようとする場合、TOEFLでは概ね95点以上(通常100点以上)が必要となります。

 

TOEFL対策(100点超え)については様々な方が既に書かれていますが、思うことを書くと以下のとおりです(なお、筆者は、勉強開始前が60~70点代でした。)。

 

TOEFL対策には時間が必要

 筆者は、勉強時間をタイムチャージの様に記録していましたが、60-70点台から100点超えまで600時間程度かかりました(原則机に向かって勉強した時間のみをカウントしています。)。個人差もあると思いますが、500時間前後の勉強時間は必要と思ってください。出願サイクルを考えますと、進学する前年の10月ぐらいまでには100点を超えたいところですので、それまでに500時間程度の勉強時間を確保できる様に、勉強の開始時期を逆算してください。

 

・得点構成

 個人的には、Rで28点、Sで20点、LとWで52点という形が現実的ではないかと思います(LとWは、得意な方で27~29点、苦手な方で23~25点とるイメージ)。日本人の場合、Rで28点以上、Sで20点以上を安定的に取れる様にならないと100点超えは難しい様に思います(逆にいうとRとSでこの点をとるのはそれほど難しくありません。)。

 

・予備校に頼りすぎない。

 予備校の有益性は否定しません。ただ、仮に予備校に通ったとしても勉強時間の大部分は自習となります。予備校に通っていると「とりあえず通った」ことで満足しがちですので、そうならないように注意してください。筆者の個人的な経験としては、予備校よりも自習の方が効率が良い様に思います。

 予備校を使う場合も「あくまで、勉強法や回答法を教えてもらっているだけであり、自習時間の確保が必須である」という意識を持つ様にしてください(このような意識を持つと「結局、自習の方が効率が良いのではないか?」という考えに至ると思います。)。

 

・各科目の対策は以下のとおり(別記事でもう少し詳細に書きます。)

Reading:「TOEFLテスト英単語3800」(より基礎的なところからやる場合は「DUO 3.0」)で単語力を鍛えつつ、「TOEFLテスト基本ボキャブラリー2000」でTOEFLのトピックになれる。その上で公式問題集(青+赤×2)で問題形式に慣れる。公式問題集を解き終わったら、TOEFL MAP Advanceあたりもやる。

Listening::「TOEFLテスト英単語3800」と「TOEFLテスト基本ボキャブラリー2000」をやりつつ、WEB TOEFLの「Leading 18 days」でListeningの基礎力を鍛える。これが完了したら、公式問題集、David Choあたりで、TOEFLの問題形式及び頻出テーマに慣れる。

Speaking:公式問題集で問題形式に慣れる。その上でReadingとListeningがある程度できるようになったら、E4TGに通う。

Writing:IntegratedについてはとにかくListeningを鍛える。Independentは基本的な構造を押さえた上で添削サービスで数をこなす。

留学(LLM) LSACの使い方 その5(Personal Statement / Essay)

LLMの出願においては、Personal Statement(PS)の提出を求められます。LSACへのPSの提出は電子データで問題ないため、送付にかかる時間は気にする必要がありません。

PSに記載すべき内容は①完全に自由、②出願先にて内容を指定、という2種がありますが、基本的には、どこの学校向けのものも以下の内容を書くことになります。

 

(1) 自分の経歴・経験

(2) 自分の専門分野・興味のある分野

(3) 上記を踏まえた留学を希望する理由

例えば、U Pennは以下の様に指定しています(2017年入学の場合)。

 

Your essay may describe how Penn Law would complement earlier studies or prepare you for future professional work; your interest in a particular legal field and its application to existing issues in your country or the world; or more broadly how your study here would serve other goals or interests. We expect applicants to use professional and readable font and spacing.

 

 

具体的な記載に関しては「新装版 大学院留学のためのエッセーと推薦状 (留学応援シリーズ) 」が参考になると思います。

ただ、実際問題としてPSはそこまで重視されている印象がありません(この辺はMBAとかと大きく違う点かと思います。)

なお、1点だけ注意点を述べると、記載要素の(1)-(2)はともかく、しばしば(3)の理由が「その理由ならその出願先大学でなくても良いんじゃないか?」というGeneralすぎる内容の方が多い気がします(例:業務を通じて米国法の知識が必要だと思ったので留学を希望している→米国のLLMならどこでも良いのでは?)。

複数校出願する場合、ある程度の部分は使い回す場合もあるとは思いますが、少なくとも、「何故その学校なのか」(Why harvard/stanford/columbia/NYU/Penn…?)という内容をその学校の強み等を踏まえて記載すべきではないかと思います。

留学(LLM) LSACの使い方 その4(TOEFL)

3. TOEFL

 TOEFLについては、ETSに「●月●日に受験したテストの結果をLSACに送付してください」という申請(有料)を行う必要があります(ETSから送付されたテスト結果は原則として自動でLSAC側で登録されるため、LSAC上での作業は不要。)。

 スコアがETSからLSACに届くまでに申請から1週間程度かかる(申請の翌金曜日発送が原則のようです。)ので、申請は余裕をもって行うようにしてください。

 なお、上記の通り、ETS→LSACの送付がなされるのは、受験者が送付を依頼したテストのみとなります。ただし、1度LSACに送付したテスト結果は、全て、出願先の学校に通知されてしまうので注意してください。

 TOEFLの対策そのものは別の記事に記載します。