法務ログ/Beyond happy paradise

法務ネタ・留学(LL.M/法務部員・弁護士)を中心に記載しています。本ブログは法的アドバイスを目的としたものではありません。https://twitter.com/Ishibayashi

留学(LLM) LSACの使い方 その2(成績表関係)

1.成績表(Transcript)の送付

 弁護士の場合、基本的に(1)学部、(2)法科大学院、(3)司法研修所、の成績表が必要となります*1*2。また、在学中に国外大学に短期留学しているような場合は、その成績表も必要となります。

 これらについては、①LSACに各教育機関を登録した上でTranscript Request Form(TRF)を印刷する、②各機関所定の申請書(成績表(日英)及び卒業・修了証明書(日英)の発行、TRFの記載、並びに、LSACへの直送の申請)、TRF、手数料、郵券及びLSAC宛のEMS依頼書*3を各機関に送付する、③各機関がLSACに成績表を送付する、④LSACに全機関の成績表が着いたらEvaluationを要請する、という流れになります。

 ②に関し研修所による発行には時間がかかる(2~3週間)ので注意が必要です。また、④のEvaluationは、全ての成績表がLSACについた後で「Evaluationを申請する」という作業を行ってから始まるので注意してください。Evaluationには2週間程度かかるとされていますが、時期によってはもっとかかる場合もあるようです。

 TRFは英語がベタベタ書いてあって一見すると何なのかよくわからないと思いますが一言でいえば「成績表の発行機関からLSACへの送付状」です。大学や研修所はTRFについて何をする必要があるのか理解されてますので「TRFの記入と送付をお願いします」と伝えれば理解してくれます(大学はこのTRFの記入も有料のことが多いです。)。

 

推薦状等のLSACへの送付については、別の記事に記載してます。

*1:LSACでは「あなたのFirst law degreeは何か」という質問がなされますが、法科大学院を卒業している場合は「法科大学院」が、法科大学院を卒業していない場合は「学士(法学士に限らない)+研修所」が、これに該当します。後者の場合、学士と研修所のどちらが主なのかはよく分かりませんが、成績等は研修所がメインに表示されるようです。

*2:LSACに記載されているルールとしては、LLMに出願するには「法科大学院卒」又は「学部卒(法学部に限らない。)+司法研修所修了」が必要となっています。そうすると、学部卒の法務部員・官僚はLLMに進学できないようにも思えますが、大体の学校は交渉すれば出願は可能なようです。

*3:EMS依頼書については、その番号を控えておくことで送付状況をウェブで確認できます。特に期限ぎりぎり等の場合は、進行状況を把握できるように番号を控えておくしておくべきと考えられます。